Secret×Honey



えっ………自己紹介?

なんとか7人の顔と名前を一致させるのに必死だったあたしは、自分の自己紹介があるなんて忘れていた。






「あっ……!えっと、転校してきました栗沢美海です。
……頑張ります」




はあ~……

あたしはダメダメ自己紹介を終えて、深いため息をついた。



「よし今日はこれで解散!明日から新生徒会よろしくな。
あ、美海ちゃんこれ」


会長さんからプリントの束を受け取る。
ホチキスで止めてあって、学校案内図や生徒会役員の名簿、年間行事予定などありとあらゆるプリントだった。




「それ音弥からだよ。じゃあね、美海ちゃん」



会長さんはそう言って、帰っていった。

音弥って……副会長の東條くん?



気がつけば生徒会室には誰もいなくて、あたし一人だった。

ちょっと待って……。
あたし方向オンチだからプリントあっても帰れないよ?




頼みの綱の岡山くんはいないし、東條くんにお礼言ってないし……。

あたし、どうすればいいの?





キィー

ドアを引いて、あたしは生徒会室から出た。





「おせーよ。鍵閉められないんだけど」
















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