僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ
◆Side:彗
「あ、彗さん! こっちです!」
慣れない呼び方ではあったけれど、俺のことだろうとは思った。
振り返ると、そこに立っていたのは同年代の集団で、その隅に有須の姿を見つける。
「……あ。この前は、ごめん」
駆け寄ると、俺の目の前に立っていたのは、数日前にチカと一緒に殴ってしまった人たちだった。
「いやいや、いいっす! 今さっきチカから聞いたところで……あ、こちら有須さんです!」
「わっ!? え、ちょ、ふっ!」
なんで敬語なんだろうと思っていると、少年の1人に背中を押された有須が俺の胸に激突してきた。
「……大丈夫?」
肩を掴んで少し離すと、有須は俊敏に後ろに仰け反り「だだだだ大丈夫!」と、噛み噛みで答える。
そんな有須に少し微笑んでから、目の前にいる10人ほどの男子に目を向けた。
やっぱり、さほど歳は変わらない。色々な想いが胸を駆け巡るけれど、今は別のことに集中しなきゃいけない。
「……チカに聞いたって、俺たちのこと?」
そう問うと、このグループの中心であろう少年が頷く。