僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ


「嫌い、嫌い……っあっち行って!!」


凪の瞳からはぼろぼろと涙が落ちていて、俺は向かってきた手をあっさりと捕まえた。


「……なんでっ……もうヤダ、ヤダ、ヤダ……あそこは、サヤの隣はっ、あたしの場所なのに!!」


俺に両手首を掴まれたまま、前のめりに倒れて行く凪の体を引き寄せると、簡単に胸に納まる。


「嫌い、大嫌い! あの女も、サヤも……あたしの居場所を返してよ……返して!!」


ぎゅっと抱き締めても、凪の涙は止まらない。


悲痛な叫びも、胸を抉るような痛みも、後か後から湧き出る。


「も、うっ……ヤダ……疲れた……っあたしは……あとどれだけ生きなきゃいけないの……?」



――ごめん。ごめん、凪。


俺がいながら、けっきょくなんの役にも立てなくて。


そばにいることしか、抱き締めることしか能のない俺を、嫌ってくれていいから。


どれだけ怒りをぶつけてもいい。


何度だって、なんだって受け止めるから。



お願いだから、


ひとりでどこかへ行こうとしないで。

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