ストロベリーショートケーキ
 


一度目をつけられるとしばらくうるさいから

さすがのケンケンでもたちうち出来ないみたいだった。



「あーぁ、せっかくのケーキ…」



ばれたら、物凄く怒られるんだろうな

しょんぼりと肩を落とすと自分の席に着いた。










「おい」



ふぇ………?



「ゆあ、帰るぞ」



むくり、と起き上がると目の前にはシンの顔

ゆあはどうやら今まで寝ちゃってたみたい。

教室にはもう数えるほどしか人が残っていなかった。



「あ、よだれたれてる」

「え!嘘っ!!」



シンの言葉に、慌てて机から顔を上げて、口元をぬぐった。



「うっそー」



だけどシンはにやにやしながらそう言うから

また、いじわるしたんだと気付いた。



「む、シンなんか寝癖ついてるよ、シンも寝てたの?」

「はっ!マジで!?」



慌ててシンが頭を触る

本当に寝てたんだ…



「うっそー!」



お返しだもん



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