893〜ヤクザ〜
開店すぐやったため、店の中にはまだ客が一人もいなかった。



「すんまへーん!!!」



出来るだけドスの効いた声を腹の底から吐き出した。

すると奥から高齢の店員(以後ジジィと呼ぶ。)が現れた。



「ちょっとこれ頼むわ!!」



そう言ってわしは木箱をカウンターの上に置き、フタをゆっくりと開けた。



「あぁ〜金でんなぁ。」



眼鏡をクイクイとさせながらジジィがバッジを手に取る。



「あーせや。常盤組高田一家幹部の本物のバッチや。丁寧に扱えよ?」



「あーちょっとお待ち下さいや……。」



そう言ってジジィは金バッジを顕微鏡の様な装置で調べ始めた。
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