彼氏キケン地帯
こっそりと頬を抓ってみるけれど、たしかに痛くて。
ずっと思い描いていた理想の甘い展開。
思わずうっとりとして尚を見てしまう。
時々、こうやって可愛い子ぶってあたしで遊んでるのはわかってるんだけど、胸のドキドキは最高潮。
尚の思うツボだって気づいても、自分じゃどうしようもない。
「ず、ずるいよ。そうやってからかって。」
頬は熱を帯びる。
意図的な行動に踊らされてると思うと少し悔しくて、でももっと振り回されたいと思う自分がいる。
(M街道まっしぐら……)
そんな自分に目眩がしてしまいそうだけど、それを耐えて目だけ見上げてで尚を見る。
きっと、意地悪な顔して笑うんだろう。
さっきのは嘘みたいに、ぱっと手のひらをかえすんだ。
なにを言われるんだろうと身構えると、尚はクスッと笑う。
え?
なに?まったく予想と外れたんですけど。
リアクションに困って、まじまじと尚を見るけど、一向に表情に変わった様子はない。
どうしたらいいか、本当にわからなくなった。
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