モノクローム
次の日、あたしは9時までバイトだった。
零が駅に来るのを店の中から何度も確認する。
おかげとその日はずっとレジだったから
あたしはレジの下に紙袋を隠しておいた。
零が来る保証はない。
見逃すかもしれない…
それでもあたしは
イザというチャンスにかけていた。
(ダメもとだよ…今日渡せなかったら縁がないってこと)
あたしはそう言い聞かせながらも
期待に胸を膨らませ、ソワソワして仕事に身が入らなかった。