☆小悪魔*天然わんこが同居人☆


「ごめんね、待った?」


眉を下げ、寒そうに白い息を吐きながら言う莉夜の鼻の先と、ほっぺが赤く染まっている。


『いや、別に待ってないよ。…それよりも寒くないの?』

「んー…ちょっと寒いかな」


そう言う莉夜は、マフラーも手袋もしてないから当然、寒いと思う。


『…はい』

「…え?」


自分の首に巻いてた白いマフラーをふわっと莉夜の首に巻く。


「いーよいーよ!!美玲ちゃんが寒いじゃん!!」

『大丈夫。さっきまで建物の中にいたからあったかいし』


マフラーを返そうとする莉夜を無理矢理止めて、ふんっと微笑む。


そんな美玲を見て、「さっき雪って冷たいとか言ってたくせに」と、優しく微笑んだ由宇が、2人に聞こえないように呟いた。


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