☆小悪魔*天然わんこが同居人☆


『……』

「…ダメ?やならやめるよ…」

『…別いいけど』


ポソッと呟いた言葉に、しゅん…となっていた顔がパアッと明るくなった。


「やった♪」


…別に、変な意味なんてない。莉夜の手がすごく冷たかったから…。


ただ、それだけだもん。


莉夜と手を繋いでいると、手袋をしてなかった手が、だんだんと温かくなっていく。


『ねぇ、マフラーと手袋持ってないの?』

「んーとね、マフラーは持ってないけど手袋は家にあるよ」

『…手袋あるんなら持って来なさいよ』

「だってー、忘れちゃったんだもん。それに美玲ちゃんと手繋げたから無くて良かった♪」


へらっと笑って言う莉夜に、「ばっかみたい」と呟く。


「馬鹿だから補習行ってるんだもーん」


あ、そっか。


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