☆小悪魔*天然わんこが同居人☆


*美玲*


『…莉夜?』


電話に出たけど返事が返ってこない…。


少し不安になりながら、眉を潜めて名前を呼んだ。


《…あっ、ごめん!!ぼーっとしちゃってた》

『…あ、うん。別にいいけど』


ごめんね、と焦るように言ってくる莉夜は前と全然変わってなかった。


そんな些細なことに安心してホッと顔を綻ばせた。


電話の向こうで眉を下げて申し訳なさそうにしてる莉夜が想像できる。


《それでねっ?》


ん…?


莉夜の声に少し違和感を感じた。


『…鼻声?莉夜…もしかして、泣いてたとか?』

《っえーー!?……あっはは、そんなわけないよー…》


あははは…、と電話越しに棒読みの声が聞こえてくる。


『ふぅん。ま、どうでもいいけど。…で?なんか用?』


別に気にすることなく、電話してきた用件を聞く。


なんで電話して来たとか、分かるんだけどね。


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