窓に影2

 ガチャ

 歩、入室。

 制服のまま、学校の荷物も持ったまま。

「どうしたの? 着替えもしないで」

 緊張を飲み込んで普段通りに振る舞う。

 どう話を切り出そうか……頭の中はそればかり。

 歩は無表情のままこちらに向かってきて、いつもとは違うオーラに思わず起き上がった。

「話がある」

「え?」

 話があるのは私の方なんですけど。

 歩は眉間にしわを寄せてベッドに腰を下ろした。

「どうしたの?」

 首を傾げる私の顔を見るなり大きくため息をついた。

 失礼なやつめ。

 そしてポケットから携帯を取り出し、簡単に操作をする。

 いやな予感が頭をよぎった。

「とりあえず、これ見ろよ」

 そのまま携帯をこちらに向けてきた。

 私はそれを見た瞬間、頭から血の気が引くのを感じた――。

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