俺様王子と貧乏姫様
こんなことを思っていると、突然ドアの方から声が聞こえる。
「あ、海斗、陸也、おはよう」
私が振り向いて挨拶をすると、
「紗月お姉ちゃん、おはよー」
陸也は9才。かなりの人見知りでものすごく怖がり。周りの人からは、陸也くんはおとなしいのねってよく言われる。
…そして、私の挨拶を見事に無視して椅子に座ったのは、海斗。
12才なのに、わがままで生意気で、言うこと聞かない林家の問題児。