子供+大人=恋?の方程式





 あのキスの後、結局茅乃は夕方まで俺の部屋に居た。


 もちろん、あのキス以降は何もなく、ただ俺はレポート作成に、茅乃は試験勉強と甘い雰囲気なんてものはなかったが―――…





 茅乃はどう思ったんだろう?


 俺のことを意識してくただろうか?


 好きになってくれたんだろうか?


 キスは受け入れてくれた。


 だけど、肝心の茅乃の気持ちは俺に向いてくれたのかはわからない。


「―――はぁ…」


「やっぱり、お前、変」





 知らずと溜息が漏れたところで、雅紀に突っ込まれた。


「やっぱり、何かあったんだろ? 

吐けよ、吐け!」


「何もないって!」





 肩を掴み、揺すられていると、「何か楽しいことでもあったの?」という声に、俺たちは止まった。


「し、静香―――…」


「うふふ。隣いい?」


「―――え…?」





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