24/7~キミを想う~【完結】
「……どうしよう」
やっぱりあの時、ユーヤについてきてもらえばよかった?
ユーヤの喜ぶ顔が見たいと思ってしたあたしの行動が今ユーヤを苦しめている。
もしかしたら今この瞬間も、ユーヤはあたしを心配して探し回っているかもしれない。
「ケーキ……」
渡そうと思っていたケーキの箱を恐る恐る開けてみると、自然と涙がこぼれた。
「これじゃ食べれないよ……」
ひったくり犯を追いかけた時、必死になってケーキを持っていることを忘れていた。
生クリームが箱全体に飛び散りユーヤの名前が書いてあるプレートはケーキに埋もれていた。