秘密な契約と掟破りな愛【最終章】
「どうしよう…すっかり忘れてた…」
今更言うのって、おかしいかな。でも、言わなきゃ…内緒で持ってるみたいだし…。
どうしよう…。
私ったら、どうして忘れてたの。
こんな大切な事…忘れてたなんて…。
婚約指輪を手に取りポケットへしまってリビングへと入って行く。言わなきゃ……ダメよね。
慎矢さん…どう思うんだろうか…。
いくら亡くなった人の形見とは言え…元彼からの婚約指輪を持ってるなんて……いい気しないわよね…。