意地悪王子とお姫様
「黙れ。」
私は、後ろも振り向かず呟いた。
「なんだとっ!?」
「…さっきから、そこうるさいぞ!」
ほら。
啓のウザ絡みのせいで、先生に注意されたじゃないか。
「…あっ…。」
けど、そのおかげで咲貴君がこっちを向いてくれたじゃないかっ!!!←
またさっきみたいに、笑って人差し指を口にあてて。
「うるさい。」
そう言った。
「雨芽、静かにします。」
頷きながら、私が言うと。
ウインクして返してくれた。
「………っ!!!!」