Dragon Fang

石塚を呼んであったらしく、他の教室で手当てをしていた。

良壱が向かったのは、あたし達のクラスで、夏弥はそこに一人でいた。

「…夏弥。」

倒れている体に触れる。

死んではいない。

良壱は夏弥の体に触れたあたしの手を握る。

「…あたしが…。」

「どうした?」

「あたしがもっと早くに気付いてれば…。」

情けない気持ちでいっぱいになる。

良壱は何も言わず、夏弥の体を起こした。

意識が飛んでるだけみたいで、時々眉を動かしている。

「…何も出来なかったのは、俺も同じだ。」

苦しそうな悲しそうな顔をして、良壱は呟いた。




< 114 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop