distance~いちめーとる~
強く言われて、体がびくっと跳ねる。
「お前はいいかもしれないが、俺は無理だ。今まで通りになんて振る舞えない」
「…で、でも……」
「俺の傍にいたら、また何をするか分からないぞ?」
「…………」
黙り込んだ私を見て、由樹はため息を一つ、ぽつりともらす。
「俺の気持ちに応えられないんなら、もう俺に近寄んな」
砂が擦れる音がして、由樹が歩いているんだということが分かる。
顔を上げられない。
前が見れない。
由樹の姿を見ることが出来ない。
遠ざかる足音。
その足音が遠くなればなるほど、視界は歪んでく……