ラブ☆シェア
「実さん、疲れてない?」
マンションの前でタクシーが止まり、
後部座席を先に降りた市居くんが
私の腕を支えながら言った。
「うん、大丈夫よ」
エントランスに入り、エレベーターで、部屋に戻る。
部屋に向かう廊下で、
玄関の前に、誰かが立ってるのが見えた。
スーツを着た、背の高い、男のヒト・・・
近づいて、ハッキリとわかった。
「ゆ・・うじ・・・・」
前を歩いて、立ち止まってしまった私に、
市居くんが、軽くぶつかった。
「おっと・・・ん?どしたの?実さん?」