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「ね? それで、予約取れそう?」
珠樹との二人での旅行、
美耶子の親戚が長野で旅館を経営していて、
美耶子に予約を頼んでおいた。
「うん、1月の下旬は、お客さんが少なくなるから取れたみたい」
お互いの予定を調整して、5日間、休みを取った。
うち、3日間は、長野の温泉&スノボ旅行。
あと2日間は、こっちに戻って、二人でゆっくり過ごす。
「そっか、良かった。 木村先生は、元気?」
学部も校舎も違うから、珠樹はほとんどと言っていいほど、
美耶子には会わない。
「うん、元気すぎるほど、元気よ、昨日から彼氏と沖縄行ってるわ」
私の言葉を聞きながら、
プレートに乗った昼食のムニエルやサラダをどんどんと口に運ぶ。
「それと、実、ボード出来るの?」
あ、う・・・それを言われると・・・・
「スキーなら、昔よく行ったから全然OKなんだけど・・・
珠樹、教えて・・・くれる・・・よね?」
縋るように目線を上に向けると、
また、口元を片方だけ上げて、
「仕方ないなぁ~ 手取り足とり、教えてやるよっ」
「もう、今日は、一段とイジワルねっ」
フッと彼は軽く笑い、昼食を平らげた。