ラブ☆シェア

コンコン


「どうぞー」



ガチャ



「…あんたたち…」



両腕を組み、俺たちの前に仁王立ちする、木村先生。



隼人と顔を見合せ、



「「すいませんでしたっ」」



こうゆう時は謝った方が早い。



「全くー、病室行ったらもぬけの殻なんだもの、焦ったわよー
で、あんたたち、実に何かしてないでしょーねー?」


「するわけっ!「いっすねぇー実さん!」」



隼人と俺、
同時に全く異なる言葉が出た。



「はぁーー、」



深いため息をついて、椅子に座った先生。



「あんたらお子さまに構う暇なんて実にはないからね!それに!、彼氏持ちだし!」



「いーじゃないすかー、彼氏いたってー、奪いがいがありますよっ!」



ガッツポーズしながら言う隼人。




「はぁーーーー」



再び、深いため息をつく先生。



「ちょっと待って下さい、俺は、全くカンケーないですから!隼人一人が勝手に言ってるだけですから!」



隼人は、何食わぬカオで、先生の部屋を物色している。



「せんせー、コーヒーとか、淹れてくんないんですかー?」



「自分で淹れなさーい」



「ちぇー、つめてーの」



「隼人、もう行くぞ、ほらっ」



隼人の襟をつかみ、ドアまで向かった。



「せんせー、また来ていーすかー?」



首だけを後ろ向かせて、隼人が言った。



「勝手になさーい」



先生は、俺たちに、早く行けといわんばかりに



手の平を前後に振り、後ろを向いた。



隼人を引っ張り、先生の部屋を出た。







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