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10 恋人だった



休み時間、
恐れていた事が起こった。

休み時間になった瞬間、
陽太は今までにないくらいに

猛スピードで
間中さんの元へ行った。


私はそれを予想してたから
陽太に止めようと
話しかけた。けど、


綺麗にスルー。


その次の瞬間に
楽しそうに間中さんと
話してるのを見たら

さすがに教室を飛び出した。

飛び出した瞬間に
涙が浮かんだ。

さっきの陽太とのことが
頭の中でまた繰り返された。

私が〝陽太!〟って
叫んだら陽太は

〝ありさ!〟って
走ってった。


( ..やばい
 泣きそう、かも )


でもまだただ陽太が
間中さんと話してるだけ。

泣く意味なんて
どこにもないし。


「 そうだよ..
  何もないじゃん 」


自分に言い聞かせて
私は教室に戻った。
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