私の蒼い春

ﾋﾐﾂ

ぼくたちは
ごくふつうのいえにうまれました。

ぼくたちは
みんながうらやましがるほどとてもなかよしでした。

ぼくたちは
｢ﾜﾙｲｺﾄ｣をしました。とてもわるいことを。

ぼくたちは
ふたりだけの｢ﾋﾐﾂ｣をもってしまいました。

ぼくたちは
ﾊﾟﾊﾟやﾏﾏにしられないようにするために
ﾊﾟﾊﾟとﾏﾏをまっくらにとじこめました。


ぼくたちは
｢ﾍﾃﾛ｣でした。

ぼくたちは
きもちよくなるためになんども｢ﾋﾐﾂ｣をもちました。

ぼくたちは
ただきもちよくなりたかっただけなのに。

ぼくたちは
うるさい｢ｺｴ｣をぜんぶまっくらにとじこめました。

そしてぼくたちはやっとふたりきりになれました。


ぼくたちは…ぼくたちは…

ずっとつながったまま…

ずっと｢ﾋﾐﾂ｣をもったまま…