オトコノコの気持ち!
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食堂につくと、わりとたくさん人がいた。



ザワザワ



(……ノリが男子校だ)


猿山の如くギャーギャーうるさい。

千都瀬に聞いたら、みっちゃん(食堂のおばさん)の都合もあって食事の時間は決まっているらしかった。

だからこうして、食べるときは自販機とかで各自小腹を満たすとき以外は、こうして寮生みんなが揃う。=猿山。



(なんか今日一日で、あたしの性格っつーか口の悪さが三倍になった気がする)



「だから、夕飯は退廷いつもこの時間。イベントとかがない以外はね」



そういえば副校長もそんなようなことを説明してくれたような気が………。

あたしがボサッとしていると、いつの間にか倉本が空いてる席を取りに行ってたらしく、こっちに大きく手招きしている。



「こっちこっち~」



見ると、テーブルにはカレーのトレイが3つある。

(カレー決定なんだ)

せめて初日はワクワクしながらメニューを選びたかった。

でも、好物なのか、嬉しそうにシッポをふる千都瀬と、褒めてほしそうにしてる倉本を見たらそんなこと言えなかった。


「あ」


後でトレイを返す時に、驚かせちゃったことをみっちゃんに謝りに行こうと

あたしがそんなことを考えて席につくと、何人かがあたしに気がついたようにしてザワつきが少しして収まった。


(居心地わる……)


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