青い空、誓った想い
『恋の終わりを恐れ悲しみながら、過ぎ去った幸せな日々を信じたいと願う切ない心が、情緒溢れる旋律により歌われる』



「恋の終わりどころか、始まりもしないよ」

ぽつりと呟いた一言が、部屋に響く。



あ、もしかしてあの時の先生、恋に悩んでたりして…


そうだとしても、もう先生は宮本さんと付き合えたんだから悩みも解決か。





久しぶりに先生のことを考えた。


涙は出なかった。


悲しくないと言えば嘘。

でも少しだけ先生への気持ちを封印できたのかもしれない。




「そろそろ行こ」


私はCDの解説をケースに戻し、夏祭りに出かけた。
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