世界と僕は戦っている きっと世界が勝つだろう
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ボタンを押していた指先が震えた。
俺は、いや、俺たちはやっと彼女が言い遺した『世界』が何だったのかに気付いたから。
「馬鹿…なんで私達に話さないのよ。話しても解決する問題じゃなくても…言えば楽になったかもしれないのに」
零れる涙をそのままにして森川は呟く。
俺も涙が出そうだけど我慢した。隣で泣かれたら泣くに泣けないから。
「俺達だって…きっとその内『世界』の方になるのにな」
「認めるの、嫌だったのよあの子。だからそうなる前に…」
森川の言いかけた言葉の続きは既に俺の心の中にあった。
「歳さえ取らなければ『世界』にならなくて済む」
…口に出すまでもない答えだ。