スピカ
夜空
街灯と線路
嘘だって思った。
だって、私とそっくりの顔をした男の人が線路の真ん中に立ってたから。
「危ないですよぉーッ!!!!!」
って言っても無視する。
明らかに自殺しますってオーラでてるのに、何で私助けようとしてるんだろう?
あたふたしていたら電車が近づいてきた。
急いで私は線路の中に入って男の人の腕を引っ張って線路から逃げ出した。
「何、自殺しようとしてるんですか?!」
「星が綺麗だったから見てただけ何だけど・・・。」
「星?」
「あそこで一番輝いてる星のことだよ。」
彼は指を指して微笑んだ。
さすがに死のうとしてた様には見えない表情だった。
「こんどから気をつけてくださいね。じゃッ。」
帰ろうとしたとき、手を掴まれた。
「あの・・?」
「君、俺とそっくり顔だな。」
「え、あ、はい。それが何か?」
「ちょっとついてきて。」
私は彼に言われるがまま彼の後についていった。
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