スピカ
「お母さん?」
二年がたった日、母は落ち着いた生活を送っていた。
翔歌のいた部屋でしゃがみ込んでる母の姿があった。
「どうして、あんなことをしてしまっていたの?!私は最低な母親よ。もっと愛してあげたかったのに、もっと信じてあげればよかったのに。」
母の後悔。
「あんなはずじゃなかった。優太じゃないって気づいてたのに。。。やりなおせるはずだったのに!!!」
「お母さん。ゆっくり、変えていこうよ。そうしたら優太もわかってくれるから。」
「あの子の本当の名前を優羽は知っているの?」
母が私のてを掴み、まっすぐな目で私を見た。
「知ってるよ。」
その目は立ち直った目だ。
強くて、りりしくって、まっすぐな。
「お母さん、呼んであげなよ。」