Flower -光を探して-
「こらーーー、その態度は何や!!」

すぐに反応して、父の罵声と大きな足音が近づいてくる。



鍵が付いていない私の部屋は、簡単に開けられた。

既に拳を握って、右手を振り上げている父が入ってくる。


「何よ、ちょっと大きくドアの音がしただけでしょ・・・。」

私は危険を察知して、イスからさっと立ち上がる。

そしてタンスが置いてある、部屋の隅に逃げた。



私の逃げる様子を見ても、父は挙げている手を下ろすこともない。

目はお酒を飲んでいるせいもあってか、赤く血走っている感じがする。
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