おまつりBoyと夢みるGirl
第3章 初めての・・・
「おいっ、まつりっ!・・・・」
叫んだジョーの声を背中に、車は少しずつ加速をあげていく。
バックミラーを見ながら恭二は「いいの?」って聞いたけど、
あたしは後ろも見ずにただ、うん、って頷いたんだ。
「ごめんなさい・・・・・いきなりだったね」
「ハハ・・・いいよ。元々まつりちゃんがいないかなぁ、って思ってたから」
ドキンッ
それは、ただの社交辞令なのかもしれない。
私の負担を軽くしようとしてくれてる言葉なのかもしれない。
だけど、あたしの胸の鼓動を早くするのには充分すぎるくらいで。