ようこそ! 魔破街へ
「学校の、ではなく?」

「ああ。学生であるウチはこの紋様の物を身に着けることが、この街の決まりみたいなもんだ」

「…そうですか」

「カバンは自由な。上履きとか教科書は明日渡す。あとお前が暮らす寮なんだが…」

「ムメイさん」

オレは静かに、でも強く言った。

「なっ何だ?」

ムメイはオレと眼を合わせようとしなかった。

「聞きたいことが、一つだけあります」

「えっ?」

「サラがさっきから言っていること。オレが父に売られたってどういうことですか?」

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