ようこそ! 魔破街へ
片手に血塗れの斧を持ち、自身も血に塗れたセーラー服を着た女の子は、オレを見て、ポカンとした。

「…アラ? 珍しいわね。お客様?」

「いっいえ、今日からここに住むことになったサマナと言います。ムメイさんって方はご存知ですか? 学校に行けば会えるって聞いたんですけど…」

「ムメイ…先生のこと? アラ、それじゃあアナタが転入生?」

彼女は明るく笑って、斧を投げ捨てた。

そしてオレに駆け寄ってきた。

「ようこそ! 魔破街へ。あたしはサラ。アナタとは明日からクラスメイトよ」

「そっそう」

「ムメイ先生から事情は聞いているわ。アナタ…」

彼女は花の様な笑みを浮かべながら、とんでもない一言を言った。

「お父様に売られたのね」


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