永遠の片想い
そう言って笑うトシは、本当に優しい顔をしていて。

この間聞いたチカへの想いが、頭の中を駆け巡るけれど。

でも、トシがあまりにも愛しそうに彼女を見つめるから、何だか少しだけホっとした。


「アツシも、気になる女連れて来るらしいよ」

「え、アツシって好きな子いたんだ?」

「同じクラスの奴らしい」


アツシは去年中学を卒業し、シュンくん達がいる高校に進学した。


「楽しくなりそう」


そんな話をしていると、チカとミっくんが現れた。


「あ、何だよ。今日は先に来てやんの」


いつも一番最後に着く私達を見て、ミっくんは笑いながら軽く舌打ちをする。

そんなミっくんに、私は舌を出して笑った。
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