永遠の片想い

重ならない手

「よー、何してんの?」


いつものカラオケで受付をしていると、偶然鉢合わせた男達に声をかけられた。


「カラオケにいるんだから歌いに来たにきまってんじゃん。そっちこそ何してんの?」


驚く事もなく当たり前のように答えた私は、同じ質問を彼らに返す。


「いやいや、見りゃわかんだろ。歌いに来たんだよ。だからおごって」

「"だから"の意味がわかんないし」

「相変わらず絵里奈は冷たいねぇ」


そう言って、八重歯を見せたのはミっくん。

カウンターには、トシやコータくんがいる。


この3人がここにいるって事は、間違いなくシュンくんもいるだろう。


瞬時にそう思ったが、姿は見当たらなかった。
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