ピンキーリング

授業が終わって千湖の席にダッシュした



「どうすんのー?」

「多喜ー!」

「たきぃ?」


いきなり千湖が多喜を呼んだ


「あいよー?」

眠そうに目をこすりながら多喜が来た



「昼休み、沙耶菜の面倒見てくれる?」

「ちょっとぉ!」


多喜よりも先にあたしが反応した


「じゃぁほかの女子の中に入れるの?」

「・・・・・無理だけど」


3ヶ月も経てば
女子は仲良しグループを作っていて
その中に違うグループの子が
ノコノコと入るのは無理がある


「多喜だめ?姫乃も江崎先輩のとこ行くから沙耶菜1人なんだよー」

「俺は全然いーけど?」


あたしを見てくる千湖と多喜


「・・・・・・」

「俺、野球部の奴と食うけど沙耶菜がいーなら3人で食おうぜ」


「・・・よろしくお願いします」

ぺこりと頭を下げた



「沙耶菜ごめんね!」

「許すからちゃんと上手くやってよねー?」

「うん!」



「沙耶ーまた次の時間メールしよっか?」

「いーよー」

「じゃあお前からね?」

「はぁい」



昼休みに1人なのは寂しいけど
千湖が塚城先輩と話せるのは嬉しい




多喜、迷惑じゃないかなー?
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