この想いを君に… −あの場所へ−

− 祥太郎 −

そーちゃんの…

体が弱っている。



家に帰って玄関を開けると俺はため息をついた。



「パパ、おかえり!!」

今年、小学生になった翔と2歳の陽菜が出迎えてくれる。

「ただいま」

少しだけ、笑って靴を脱ぐ。

リビングに入ると母ちゃんが7ヶ月の楓のおむつを替えてくれていた。

「母ちゃん、ありがとう」

母ちゃんは俺をちらっと見ると

「おかえり」

そして手を止めた。

「後で…話があるから」



すぐにピン、と来た。

そーちゃんの事か。
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