運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「どうしたんだ、海堂?気分悪いのか?」
コウの言葉にアユミとマサヤもマイの様子がおかしいことに気づいた。
コウの言葉に反応しないマイ。
「大丈夫?」
アユミが、心配そうな表情で、マイの肩に手を掛けた。
「触らないで!!」
マイは、マイの肩に置いたアユミの手を振り払った。
その表情と声は、コウとマサヤが、今までに、まったく聞いたことがないような酷くとがったモノだった。
「・・・どうしたの、マイちゃん?」
マサヤが、心配そうにマイに声を掛けた。
「えっ、あっ、ご、ごめんなさい、アユミさん。」
マサヤの言葉で我を取り戻し、アユミに謝るマイ。
「あっ、別に気にしなくていいけど・・・・どうしたの?」
アユミが、優しい笑顔でマイを見た。