運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「それで、コウが、あとを継いでくれたら、俺も安心して、やめること出来ると思ったんだけどな。」
さらに衝撃の言葉をはくジン。
「・・・・・はい?」
コウは、衝撃が強すぎて、ジンの言う意味が理解出来なかった。
「ジンさんのあとを継ぐって、どういう意味ですか?」
恐る恐る、ジンに尋ねるコウ。
「蒼炎の3代目になるってことだよ。」
直球で答えるジン。
驚きすぎて、声も出すことができないコウ。
そんなコウの様子を見て、ジンが笑った。
「アハハハ~、何、固まってんだよ、コウ。出来たら継いで欲しかったっていう俺の希望だけだろ。」
「・・・・何で、俺なんですか?蒼炎の中にも候補がいるでしょうに。」
真面目な表情でジンを見るコウ。
「いや、それはそうなんだけどな・・・・あの殴りこんできた時のコウの目が忘れられなくてな。」
懐かしげに語るジン。
「・・・俺の目ですか?」
「ああ、あの強い意志で燃え上がってる目っていうか・・・何度、俺に殴り倒されても、立ち上がってきて・・・敵わないと思ったら、今度は、リョウをかばう様に俺のパンチを自ら受けて・・・・忘れられないんだよな・・・」
「・・・そうでしたか?」
コウは、少し恥ずかしそうに頭をかく。