明日は
 墨丘は女子たちの誰かの名を告げようとしているのか?

 女子たちの反応は告白するのを待ち望んでいる。それにしては墨丘の様子が変である。好きな異性に告白するにしては苦痛に見える。恥ずかしくて、顔を赤くするならともかく、真っ青だからだ。

「言わないのなら言うぞ!」

 真猿はしびれを切らしたようだ。

「えー、誰なの……」

 女子たちは告白するのを期待しているようだ。

「オカマヤロー!」

 克物は大声で言った。

 墨丘はさらに身をかがめて小さくなった。

「変なこと言わないでよ。墨丘くん、困っているじゃない」

 女子たちはかばうつもりで言った。

「だ・か・ら、こいつ体は男だけど、心は女だよ」

 真猿の一言で女子たちは絶句している。


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