とんでも腐敵☆パートナー
「大丈夫ですか?」
 
 ちょっと反省しつつ手を伸ばす。
 
 それは何気ない行為だった。髪に付いた葉っぱを取ってあげようと手を伸ばしただけなのに。
 
 
「っ!!」
 
 
 びっくりな顔で身を退かれてしまった。
 
 あんまりの驚きようなので、逆にこっちがびっくりするくらい。
 
 
 ……うは。怯えられてる!?
 
 
「そんなに驚かなくても……もう何もしませんよー」
 
 今度やったら朽木さんに殺される。
 
「えっ。いや、これは、その……」
 
「咄嗟だったんですよー。すみません」
 
 ぺこり、と頭を下げておく。
 
 それから拝島さんの顔をじっと見ると、さっきからずっと真っ赤な顔はなにやら緊張で固まってるようだった。
 
 本当に大丈夫かな。
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