とんでも腐敵☆パートナー
 やぁ~~~~~っぱ、三次元はダメだわ。無理がある。
 
 あたしは気を取り直すことにしてがばっと身を起こした。
 
 バッグの中に手を突っ込み、一冊の本を取り出す。もちろんカバー付き。
 
 やっぱBLは二次元でしょう!
 
 そしてパラパラとページをめくり、しおりを挟んだページに行き着いて、趣味の時間を観賞から読書へと転じようとしたその時。
 
 最後に、未練がましくちらっと窓の外に目を向けたあたしは。
 
 
 そこに、とんでもないものを発見したのだ!
 
 
 あ、あ、あれは――――――!!
 
 あたしの目は再び窓の外に釘付けになる。
 
 べたっと窓に貼り付き、再び双眼鏡を目に押し当てる。
 
 すぐさま焦点を合わせた先にいるのは、今まさに駅構内から出てきた男性二人。見た目は大学生くらい。
 
 どちらもかなりランクの高いイケメン!
 
 一人はどこか「ほややん」とした感じの優しい笑みを浮かべる男性。一発でわかる。彼は「受け」だ。
 
 そして。
 
 もう一人――
 
 
 この茶髪が横行するなか、さらりと流れる黒髪。短髪だけど前髪と襟足が結構長い。
 
 知性を感じさせる切れ長で涼しげな目元。すっと通った鼻筋に薄っすらと笑みを形作る薄い唇。
 
 その笑顔は一見爽やかだが、あたしには分かる。
 
 彼は――――――――彼こそはっ!!
 
 
 衝撃があたしの中を走りぬけた。
 
 知らず震えていた身体にカツを入れ、次の瞬間、飲みかけの紙カップもそのままに、全速力で外に向かって駆け出したのだった。
 
 
 
 
 
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