君が見る世界、僕の見た世界


*Side Reki*



進学の資料を探すために資料室に篭ってにいた。


「ないな…。やっぱ、そっち系に進む奴いねーのか…」


俺が目指すのは音楽の専門学校。

でも、この学校の教師連中は「音楽なんて!」って感じの否定派ばっかりだ。

俺のバンド活動も、持ち物も、服装にも文句ばっかり。

つーか、目ェ付けられてる?

そのために資料なんてない。


「南条、音楽なんざ辞めて、勉強しろ。べ・ん・きょ・う!」


「やーだーね」


JOKERSのみんなはそれぞれ別々の道に進む。

俺は音楽専門学校希望で、輝は彼女と一緒に普通の大学だし、優希は音楽専門学校だけど俺とは別で。

梓奈はまだ高1だし。


「…琉偉は、どうすんのかなぁ…」


ポケットの携帯を開き、電話帳を見る。

Ruyではなく、若桜琉偉と登録された名前。




「やめとこ」


スタジオかも知んないし。




「あー、他の方法で調べるか」


.
< 11 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop