紅芳記

「最後、じゃな。
民を苦しめ、兵を亡くし、その妻子や父母を悲しませる戦は、最後じゃ。」

「はい。
最後に、ございましょう。」

殿は私を強く抱きしめ、私は殿を強く抱きしめ返し。

天下泰平の、世を作る。

その戦がいよいよ始まる。

ご無事にお帰り下さいませ。

天下は、世は、もう間もなく治まるのでございますから。


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