紅芳記
「それよりも…」
「なんじゃ、まだ何かあるのか?」
「はい。
むしろこちらの方が真田にとっては大事。」
天下人のお世継ぎの御薨去よりも大事なこと…?
「太閤様は朝鮮に向け出兵を計画なされているご様子にございました。」
「…朝鮮。」
「は。
戦となればほとんどの大名家に出陣の命が下りましょう。
外様ならば、なおのこと。
真田とて例外ではございますまい。」
では、殿も?
「わかった。
ご苦労であった。」
世都は一礼して退出していきました。