紅芳記
「清姫…!」
源次郎殿が清姫に駆け寄られます。
「お清!」
清姫の侍女から、清姫を奪い、自ら抱き抱えました。
「…皆、聞いておったのじゃな。」
清姫の侍女は、気まずそうに頷きました。
それを見て、源次郎殿は清姫を抱き抱えたまま奥へ行ってしまわれたのでした。
「義兄上、義姉上。
私達も参りましょう。」
「利世殿…」
利世殿は源次郎殿の後に続くように奥に向かわれ、私と殿もそれに続く事と致しました。