レジ打ち少女とサラリーマン
笑い、上戸。これが私の最悪のスキル。



「っ………くっ………」


口元必死に押さえて、我慢はしてみた。

でも。


………あ、見られた。


茶髪のお兄さんと目があった。マズい。
目を合わさないようにしよう。そうするしかない。謝ったらそれこそ不自然だ。見たことで笑ったのが、ばれる。





でも、口元の笑いが止まらない。右手で隠しても、止まらない。




そして、視線を正面台の方に戻したら。




お兄さん二人、もうそこにはいなかった。
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