ももとオレの30日
第三章 寿命
朝起きるとオレの横でももが寝ている。
言い表せない幸せな気分なっている。

牛乳を入れようと立ち上がり冷蔵庫に向かうとももが付いてきて嬉しそうにしっぽをふっている、牛乳を入れてやるとおいしそうに飲んでいる、そんな姿を見ていると、とても穏やかな優しい気持ちになれる。
まるで自分の子供を見ている様だ。
親もこんな気分なのかな…。

おっと七時過ぎてる。ゆっくり浸っているヒマはない。

仕事場は車で30分。

「おはようございます。社長、今日病院いかなきゃなんないんで、早めに帰っていいッスか?」
「おう慎、なんだおめぇ風邪か?だめだめ!一番の稼ぎ時に何温い事言ってんだ!気合いで治せ!」

オレの会社は土建屋で上期下期に分かれていて今上期終了が迫っていて忙しいのだ。
しかもヤクザの下請だから遅れは許されない。

以外にも理由を話すとあっさり了承してくれた。
「おりゃぁ動物にはよぇんだよ、ただし残業に回すから今すぐ行け!」
電話の一本すりゃぁよかった…。


家に帰ると嬉しそうにももがかけよってきた。
「あっ!」これが噂のうれションか…。


「はじめてですか?こちらに診察内容とその子のお名前を記入して下さい。」
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