ニート&ニート
2045年1月10日




父が死んだ。
そう言って親戚のおじいちゃん、おばあちゃんが泣いている。

死んだの意味がわからなかった。

幼い僕はただ冷たくなった父の隣に座っていた。


死ぬっていってもまだ父さんはまだここにいるよ?


なんでみんな泣くの?




和弘、もうお父さんには会えないのよ?




こんなに暗い母を初めて見たのはこの時だった。





でも今はここにいるよ?







明日にはさよならしなくちゃいけないの…

だから今のうちにたくさんお父さんに楽しい話をしてあげて?




わかった!お父さんを笑わせれば元気になるよね!

僕頑張ってお話する!!







父の前でたくさん話をした。


面白い話。


好きな子の話。



次に行きたい遊園地の話。






そして朝になっても父さんは起きなかった。




そして焼かれた。



みんなが泣いてた。




アニメに出てくる骨みたいになってしまった。






もう話せない。


もう触れることが出来ない。



一緒に笑えない。





僕は泣いた。



大声で泣いた。



訳がわかった。




死ぬと悲しいんだ。





こんなに辛いんだって…

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