【短編】キミと、あたし。
「じゃあ、どうすればいいのよ…ッ」
分からない。
分からない。
何が正解で 何が間違いなのか。
忘れろ
という気持ちと
忘れるな
という相反した気持ちがぶつかり合って
答えなんか、永遠に見えない気がした。
でも…
「じゃあ、忘れなくて良い。忘れるのが勿体ないなら、
忘れなくていいだろ」
春基は 簡単に答えを出してしまうんだね。
「でもそれじゃあ…」
前に進めないじゃない。
今のあたしには、いつまでもこの想いを引きずっていく自信がある。