【短編】キミと、あたし。




「じゃあ、どうすればいいのよ…ッ」



分からない。


分からない。




何が正解で 何が間違いなのか。


忘れろ



という気持ちと



忘れるな



という相反した気持ちがぶつかり合って


答えなんか、永遠に見えない気がした。






でも…



「じゃあ、忘れなくて良い。忘れるのが勿体ないなら、

忘れなくていいだろ」



春基は 簡単に答えを出してしまうんだね。




「でもそれじゃあ…」



前に進めないじゃない。


今のあたしには、いつまでもこの想いを引きずっていく自信がある。





< 34 / 49 >

この作品をシェア

pagetop