甘いクスリ


 
他の奴らと奏るのは
アイツらにも糧になるはずだ。

だからこそ、
狩野さんの指導もあり
これまでは、他の奴らとも
アイツらは、組んでいた。


その機会がないなら、
作ってやればいいんだよ。

講師の特権で
してやれる事は、まだ
多少なりあるんだ。

構想を、一生懸命話すと
居合わせたアンプラグド
担当者は、意外に
皆のってくれた。


後は、他の学科の
講師との打ち合わせだけ。

ビッグバンドでやれば
音数が多すぎて
多分うまくいかないから
きっと俺の
思惑通りにいくはずなんだな。


里奈なんて、現金なもんで
もう人選を決定していた。


・・・直感人間め。


鷹尾っ
里奈に、探りをいれるな!

どんだけ、真月と
居たいわけ?
おまえは。

「うちは〜。透でいく。」

狩野さんも、
気が早いからっ

「げっ!!
俺、アイツにイチビられんの
嫌なんすけどっ!?」

鷹尾・・・


「私、もう決めたから
三人連れてく〜。
アコギ、人数多いから
ハンデにしてよねっ。」


・・・


だから、他学科と調整が・・・

却下されるとか
想定しないんだな。


コイツら・・・



幸せな奴。
 




 

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